先日、夕方に家族で歩いていると、反対側の歩道をゆっくり歩いているおばあちゃんの姿が。
その前を、何やら小さな生き物がノソノソと歩いている…
ペットのようだけど、ワンちゃんでも猫ちゃんでもない…
―― 亀さんだっ!!
もうすぐ3歳になる上の子は、どうやら亀さんのキャラクターが好きらしく、本物に出会ったら喜ぶかもしれないと思い、家族で道路を渡って、おばあちゃんのもとへ接近。
僕はちゃっかり、亀さんを抱っこさせてもらった。
ごつごつした手足がなんともたくましく、顔つきはキリッとしていて威厳すら感じる。
どうりで、聞けば、なんと30歳になるとのこと。
しばし見つめ合った僕と亀さん。
彼は一体、僕のことをどう思ったのだろうか…(笑)
そんな僕を横目に、ちょっと距離をとる子どもたち。
おーい!本物の亀さんだよ?亀さん、好きだったよねぇ?
どうやら、子どもたちにとって“本物の亀”は、思っていたイメージと少し違ったようだ。
ちなみに、上の子は最近、ディズニーの「ベイマックス」にハマっている。
僕も大好きな映画で、あれを観るとベイマックスを好きにならずにはいられない。
子供たちも内容をすべて理解しているわけではなさそうだけど、ベイマックスの存在には惹かれているようで、「白い亀さん、観たい!」とよく言う。
そう、彼にとってベイマックスは「白い亀さん」なのだ。
言われてみれば、ふっくらした身体は甲羅のようにも見えるし、ちょこんと出た頭もどこか亀っぽい。なるほど、そんな「白い亀さん」のイメージが強い子どもにとっては、本物の亀さんは、もはや「亀さんじゃない」のかもしれない(笑) 子どもの感性って、おもしろいなぁ…と、しみじみ感じる。
そして本日、訪問診療で伺ったお宅では、なんと亀を2匹飼っていらっしゃった。
もう10年近くになるそうで、最初は手のひらに乗るくらいの小さな子だったのが、今では30㎝ほどに成長。
名前は男の子らしい響きで、キリッとした顔立ちのイケメン亀さん。
でも実は女の子だったとのこと(笑)
性別は成長してから、尻尾の形などで判明したらしく、小さい頃に男の子っぽい名前をつけたものの、後になって女の子とわかり、名前を変えようとしたが、もうすっかり名前に慣れていて、新しい名前には全く反応せず…
結局、今でもそのままの名前で呼ばれているそうだ。
さて、今日は、亀さんエピソードを綴ってみた。
訪問診療先では、こうしたペットたちとの出会いが、思いがけない楽しみだったりする。
それは勤務医時代には見えなかった、患者さんの「生活の風景」のひとつ。
ペットと過ごす時間、名前にまつわるエピソード、そして家族との関わりなどなど。
ペットに着目して、訪問診療の現場をみてみるのも面白いなぁ…なんて。


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